Anas crecca crecca  Common Teal

コガモTOP<
= 擦れた幼羽 = >♂幼羽→第1回冬羽移行中(前期)
2009/11/09 福岡県 福岡市

シロートの一言。

擦れた幼羽です。
新鮮な内の幼鳥下面は細かな褐色斑が規則的に並ぶそうですが、渡来時にはだいたい潰れていて、このように下面全体が粗い淡褐色状に見えるようです。エクリは下面全体ではなく、下面中央部分がやや狭い範囲で白色無班です。肩羽もだいぶ擦れていますが軸班は淡褐色の縦で、横か無班が多いエクリの肩羽とは違います。そしてもう一点、濃い暗褐色無班に白い幅広羽縁の三列は擦れる前の幼羽三列の特徴で、擦れてくると軸班中央部分は幅広に淡色になって、細い羽軸がより目立つようになります。その姿は幼羽三列に重なって成羽三列が乗っているようにも見えて、最初の内はかなり戸惑いました。。。そしてこの個体のようにクチバシ上面が青灰色で基部側が黄色いのは幼鳥の特徴だと思っていたのですが、渡来時から晩秋にかけた全ての♀タイプに見られる特徴で、♀成鳥は真冬時真っ黒クチバシになりますが春先になるとまたこの淡色のクチバシに戻って渡去しています。
2010/10/13 福岡県 福岡市
   

この尾筒直前の縦班が集まった側面体羽を第1回冬羽換羽の新羽ではと思っていたのですが、真下個体にも同じような縦班が同じ位置に写っています。幼羽体羽の個体差みたいなものなのかなと判断を改めました。
2007/10/27 佐賀県 白石町
   
直上個体同様三列の摩耗進行が早く、幼羽軸班が擦れて淡くなり、暗褐色の幼羽三列の上にやや淡い成羽三列が貼り付いているように見えています。
上同日同場所、まだ10月なのにクチバシが黒くなっていた別個体です。
そしてこの個体の肩羽はエクリに多い横班ですが、三列や下面の様子は幼鳥です。
上同日同場所、最後まで若かエクリかで迷った別個体です。
下面はエクリっぽく白くヌケ、肩羽も側面体羽も羽先は丸く見えるのですが、その軸班は縦っぽく見えます。そして三列も、擦れた幼羽なのだろうと判断です。。。
2009/10/28 福岡県 福岡市
   

三列基部に重なっている縦班がある羽が気にはなりますが、一部脱羽していそうな擦れた三列自体はまだ幼羽ですし、胸元の褐色斑も幼鳥のものです。
2009/11/09 福岡県 福岡市
   

暗褐色無班の幼羽三列を維持していた11月個体です。
直上同日同場所、メチャクチャよく似た明らかな別個体です。
幼羽三列軸班が擦れて、その上に成羽三列が貼り付いているように見えてしまいます。